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歯周病治療 ジスロマックの効果

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続けている患者さんに再発はないHEADLINE

Mail-3 from Okano To Yamada

  • From: yoshiki okano Sent: Monday, January 19, 2015 To: 山田
    Subject: Re: 配付資料添付の件、山田先生質問状 From 岡野歯科医院
  • 返事が大変遅くなり申し訳ありません。配付資料はClassic Macのクラリスワークスで作っています。このソフトは優れもので最近のi-Macのワープロpageでも勝てないほどの優れもの。もちろんWordのページソフトも使いづらい。Page Maker仕様のソフトは年賀状ソフトに付いていてワープロとしては使いづらい。そんなこんなでまだClassic Macのクラリスワークスを使い続けており、これをPDF文書に変換して添付文書としました。ホームページのWoodPyrosと共にお読み下さい。また、患者さんFaxの返答のコメントもよろしくお願いします。

添付書類

  • 1-患者さん向けの歯周疾患発症論、2-丸森モチベーション、3-東京クレタ先生の質問に答えて、4-症例-中村、4-タンニンを主要薬効成分としたWood Pyros歯磨液の治癒機序の考察、5-ポケット化学的清掃の意義 岡野 吉喜(大阪保険医協会歯科) 2004.1.28兵庫県保険医協会提出をユーザー用に改変、6-2015.1/16発 Written by Y.Okano for 患者さんN  鳥取県**市在住50才 2015.1.15日Fax患者さんの質問に答えて、

添付文書

  • 当院の歯周病治療は、歯周基本治療( スケーリング、SRP )を行い、その後は 再SRPを繰り返します。これに加え、力(咬合圧-垂直圧or側方運動圧?)のコントロール(咬合圧-垂直圧or側方運動圧の均一化or患歯の咬合圧軽減化?)を重視してT-Fixや咬合調整を何度も繰り返し行い、必要ならば補綴治療により臼歯の咬合を確立します。(臼歯部の咬合が確立出来るなら、それが第一選択と思えますが?) ポケットが深く排膿のあるところには、ペリオクリンを使用し歯肉マッサージを念入りに行います。 次に、これらの治療でも動揺が収まらず、ポケットが深く排膿が止まらない場合は、
  • 質問-1 ということは「ペリオクリンの使用は効果なし」と判断しても良いと思うのですが、最初からジスロマックを投与した方が良いと思うのですが、ジスロマックを慎重投与する理由はなんなんでしょうか?
  • ジスロマックの投与により、投与1週間後の顕微鏡検査では、ほとんどの症例で歯周病原菌は消滅または、激減します。それに伴い排膿も収まり動揺も減少し、ポケット深さも改善し、口臭もほとんど無くなります。その後の状態の維持にウッド・ピロスを用いています。  当院で「難治性」というのは、ジスロマックを用いる様な症例で、さらに、「難症例」というのは、ジスロマックを用いても動揺・ポケット深さ・排膿に著明な改善が見られない場合をいいます。
  • 質問-2 申し訳ありませんが、貴兄と同じ規格で「難治性」、「難症例」を定義してないので申し上げる事はありません。 ウッド・ピロスを使われている患者さんでも排膿が止まらないのであれば、SRP出来ない部位があると考えています。ただあまり排膿が止まらない事例がないので分かりません。著名な改善の期間をどれほどの期間と設定されているのか分かりませんが、少なくとも4ヶ月はみて欲しいと思います。
  • また、「再発」は歯周基本治療やジスロマック使用し、症状改善後に ( 多くは1年半から2年経過後 ) 再度、症状が悪化する場合をいいます。
  • 質問-3 ウッド・ピロスを使われて続けている患者さんでも、そういう再発があるでしょうか? 
  • 当院ではウッドピロス柿渋歯磨液を使い続けている患者さんには再発はありませんが、資料にも書かれていますように、使用を中断された患者さんは、懲りもせず再発を繰り返しています。悪化を辿る一方で、現状維持も困難な状態で、現状の連結補綴では力学的に無理ということもしばしばです。このことについては仙台の学会で発表した歯根表面積の力学的考察をご参照下さい。
  • 「再発」は、再感染または、激減した歯周病原菌の増殖により歯周病の症状が著明化してきたものと思われます。  当院では、きちんと統計をとっていませんが、おおよそ「難治性」で年に10%以下( 年により ばらつきあり )、「難症例」で1例位、「再発」で1~3例位かと思います。ジスロマックの投与により100%近くの改善が見られます。ウッド・ピロスは改善後の状態維持の目的で使用してもらっています。  当院での、歯周病マーカーは、排膿、歯の動揺、ポケット深さ、歯肉出血、歯肉の性状です。前4つは、歯周基本検査時に記録されます。ただし、歯の動揺は、0~3の0.5刻みの分類( 0、0.5、1、1.5、2、2.5、3の7分類 )、ポケット深さは、4点法( 大臼歯は6点法 )です。
  • 岡野歯科も貴兄と同様、( 0、0.5、1、1.5、2、2.5、3、4)の8分類です。
  • 岡野先生は「ジスロマックで劇的な改善を見たことがない」とのことですが、当院では、100%近くで著明な改善が見られています。ただし、守らねばならない条件はありますが。その条件というのは、 · 臼歯の咬合を安定化させ、側方・前方ガイドを適正化する( 力のコントロール )。 · 少なくとも投与3日間の禁煙 · 再感染に注意し、他者の唾液のついたものを口に入れない。また、歯ブラシを新しいものに変える。
  • 質問-4 「歯ブラシを新しいものに変える。」を実践していなかった。そう言われればそうですね。厳密には考えが甘かった。しかし、新しい歯ブラシの切り替えタイミングが難しい。毎日新しい歯ブラシにして5日目に、または舌が黒くなってからの歯ブラシをずーっと使っていく歯ブラシとするのでしょうか?
  • これらの条件を満たせば、かなりな確率で歯周組織の著明な改善が見られます。  当院には、他院で診てもらっていたが抜歯を切り出されたので、何とか歯を抜かなくて済ませられないかと患者さんが遠方から来院されます。今のところ何とか改善していますが、時に改善が遅かったり、数年後に再発( 排膿の再発症 )したりする症例が数例見られます。
  • 質問-3 ウッド・ピロスを使われている患者さんでも、そういう再発があるのでしょうか?  
  • メールの説明文の中に「配布資料にある様に」と書かれていることが何度かありました。該当する配布資料が見当たらないものが多いので、お手数ですが配布資料を再度お送り頂けないでしょうか ? 有料でかまいません( 資料受け取り後、銀行振り込みさせて頂きます )ので よろしくお願い致します。  以上、先生の質問の答えに きちんとなっているか わかりませんが、わかりにくい場合は、お手数ですがメールしてください。今後とも よろしくお願いします。 草々 山田歯科 
  • 返事が大変遅れて申し訳ありません。鳥取県米子市から来られる患者さんに予め質問の内容をFaxするよう依頼し、Faxが届いたので来院前に返事を書かねばならず、さりとて患者さんに分かり易く書くことは至難の業で四苦八苦しておりました。これでも分かりづらいようで、雑記記者のように書けるのは何時のことか。その返事も添付します。今後ともよろしく御願いします。
    2015.1.19記                    岡野 吉喜